この記事の3つのポイント
- 赤外線調査は外壁の温度差からタイルやモルタルの浮き・含水を推定する方法で、足場を組まずに広い面を効率よく確認できます。
- ただし温度差が出にくい条件もあるため、手の届く範囲は打診、上層は赤外線と使い分けるのが実務的です。
- 費用は建物の規模・状況と必要な調査方法によって変わります。城東区の中高層物件では調査範囲の切り分けがコスト最適化の鍵になります。
Q. 城東区で外壁の赤外線調査を選ぶ理由は?
結論として、赤外線調査は足場を組まずに外壁の広い面を短時間で確認でき、調査費用と工期を抑えやすいのが理由です。城東区のように中高層の賃貸マンションや事務所ビルが密集するエリアでは、足場や高所作業車の設置スペースが限られる現場も多く、非接触で確認できる赤外線の相性が良い場面があります。
赤外線調査は、外壁の表面温度の差をサーモグラフィカメラで捉え、タイルやモルタルの浮き(剥離)や含水している箇所を推定する方法です。浮いている部分は下地との間に空気層ができ、日射を受けると健全部と温度差が生じるため、その差を画像で読み取ります。当社では足場を組まず、手の届く範囲は打診で直接確認し、上層は赤外線で確認するというように分けて調べています。
Q. 赤外線調査と打診はどう使い分ける?
結論として、低層で手が届く範囲は打診棒による打診、足場が必要になる上層は赤外線という使い分けが基本です。両方を組み合わせることで、判定の確からしさと調査コストのバランスを取れます。
打診が向いているケース
- 1階〜2階など、はしごや手の届く範囲の壁面
- タイルの浮きを直接の打音で確認したい箇所
- 赤外線で温度差が出にくい北面や日陰の壁面
赤外線が向いているケース
- 足場や高所作業車がないと届かない上層階
- 広い面積を短時間で一次スクリーニングしたい場合
- 雨漏りに関連する含水箇所の当たりをつけたい場合
赤外線は非接触で効率的ですが、曇天や無風で日射が弱い日、外壁の色や材質によっては温度差が出にくく、判定が難しくなることがあります。そのため、赤外線だけで全てを断定するのではなく、疑わしい箇所を絞り込んだうえで打診や目視、必要に応じてロープアクセスによる近接調査・補修を組み合わせるのが実務的です。
Q. 赤外線調査に温度差の法的な基準はある?
結論として、赤外線調査そのものに「温度差◯℃以上」といった法令上の数値制限はありません。よく引用される日較差7℃という数値は、当社が2026年9月5日に調べた範囲では、赤外線サーモグラフィ協会(JAIRA)の2009年の資料が出どころとされています。あくまで撮影条件を整える目安であり、法律で決められた合否ラインではない点に注意してください。
一方で、外壁の点検自体は建築基準法12条に基づく定期報告(いわゆる12条点検)の対象になる建物があります。一定規模の特定建築物では、竣工後や外壁改修後の一定期間を経た全面打診等の調査が求められる場合があり、赤外線調査はその手法の一つとして活用されます。対象かどうかは建物の用途・規模・所在地の運用によって異なるため、管理される物件が該当するかは所管する特定行政庁の基準を確認することをおすすめします。詳しくは赤外線外壁調査の対応範囲もあわせてご確認ください。
Q. 外壁の赤外線調査でかかる費用の考え方は?
結論として、費用は建物の規模・状況と必要な調査方法によって変わるため、一律の相場を当てはめるより、調査範囲を切り分けて見積もることが大切です。城東区の中高層物件では「どこを赤外線で、どこを打診で確認するか」の設計が費用を左右します。
費用の主な内訳
- 調査面積と階数(外壁の総面積が広いほど工数が増える)
- 使用する手法(赤外線・打診・ドローン・ロープアクセスの組み合わせ)
- 報告書の内容(写真台帳・所見・12条報告用の様式対応など)
- 足場や高所作業車の要否(足場レスにできれば設置費を抑えられる)
足場を組む場合、その設置・解体費だけで相応の金額と工期がかかります。赤外線やドローンで足場を省ける範囲を先に切り分けておくと、コストと工期の両面で効きます。足場とのコスト比較の考え方も判断の参考になります。
当社の写真AI診断で見えた傾向
参考として、当社が運営する写真AI診断(aiamamori.com)で2026年1月28日〜6月10日に完了した65件のうち、被害箇所に外壁が含まれた相談は10件でした。この10件の概算修理費の中央値は10万〜32.5万円で、天井を含む50件の15万〜47.5万円より低く出ています。また、同じ運営会社の見積チェックAIに2026年7月に届いた大阪市の外壁相談(築30〜39年)では、写真から目地シーリングの劣化と塗膜のひび割れが確認でき、部分補修で対応できる状態と判定しました。これはあくまで写真からの一次確認であり、原因の確定には現地での確認や必要に応じた散水などを組み合わせます。
Q. 見落としやすい失敗例は?
結論として、赤外線の万能視と、調査目的の取り違えが典型的な失敗です。手法の限界を理解して発注すると、後戻りを減らせます。
- 撮影条件を無視して1回で判定する: 日射が弱い日や北面は温度差が出にくく、浮きを見落とすことがあります。時間帯や面ごとの条件を考慮する必要があります。
- 雨漏りの原因調査と外壁の劣化調査を混同する: 赤外線で含水の当たりはつけられますが、浸入経路の特定には雨漏り調査の手順に沿った散水や近接確認が要ります。
- 報告書の様式を確認せずに発注する: 12条報告に使う場合、必要な様式や写真の粒度が決まっていることがあります。用途を先に伝えておくと手戻りを防げます。
関連情報
受け取った外壁補修や塗装の見積もりが妥当か確認したい場合は、発注判断や相見積もりの参考として、当社が運営する無料のAI診断サービスもご利用いただけます。外壁塗装の費用相場(当社運営・見積もりチェックAI)もあわせてご確認ください。
よくある質問
Q. 城東区でも足場なしで外壁調査はできますか?
A. 建物の高さや周囲の状況によりますが、赤外線調査やドローン点検を使えば足場を組まずに広い面を確認できる場合が多くあります。手の届く低層は打診、上層は赤外線と分けて確認します。ただし外壁の材質や日射条件によっては近接確認が必要になるため、可否は現地の状況を確認してご案内します。
Q. 赤外線調査だけで雨漏りの原因は特定できますか?
A. 赤外線は含水しているおおよその箇所の当たりをつけるのに有効ですが、それだけで浸入経路を断定することは難しいです。原因の確定には、写真や赤外線での一次確認に加えて、現地での目視や散水などを組み合わせて判断します。
Q. 調査費用はいくらになりますか?
A. 建物の規模・状況と必要な調査方法によって変わるため、一律の金額はご提示していません。なお当社と同じ運営のAI雨漏りドクターでは、写真AI診断は無料、現地診断は税込55,000円(同社へ修理を依頼する場合は工事代に充当)という区分があります。法人向けの建物調査全般は一律ではなく、内容を確認して費用をご案内します。
オーナー様・管理会社様へ|建物の調査・補修のご相談
建物の規模・状況と必要な調査方法を確認し、費用をご案内します。雨漏り・外壁調査からロープアクセスによる補修までご相談ください。
執筆: 株式会社ドローン工務店(大阪市・建物調査/雨漏り改修)
監修: 株式会社ドローン工務店(建設業許可 大阪府知事(般-6)第161998号)